No.010一人の話を全員の罪にする

シュゴデカバ

一件の出来事を吸い込み、巨大な主語で吐き出すカバ。目の前の一人を説明するより、日本全体を語る方が早いらしい。

「これだから最近の若い人は」

分類
拡声属 / 主語肥大科
主な生息地
職場の愚痴、ニュースの感想、属性を見つけた返信欄
シュゴデカバのイラスト
捕獲標本 No.010シュゴデカバ拡声属 / 主語肥大科

01 / 標本外見スケッチ

姿にまで出る、この癖。

🔍 標本スケッチ

口だけが拡声器サイズに成長。一人分の名札を入れると、「世代」「男女」「国民」の横断幕になって出てくる。胃袋より主語が大きい。

02 / リアル遭遇シミュレーション

こんな返信欄、見たことある。

会話はすべて創作です。名前ではなく、やり取りの流れを観察してみてください。

SCENE 01朝礼の前に、世代論が始まる。

投稿者

新人が十分遅刻した。次から連絡するよう話した。

シュゴデカバ

これだから最近の若い人は責任感がない。

投稿者

ほかの新人は時間どおり来てるよ。

シュゴデカバ

まあ、ちゃんとしてる子も一部いるけどね。

ここが、この生態。

遅刻の原因も、次回の連絡方法も脇へ置かれた。目の前の人数は訂正されたのに、世代についての結論だけ生き残る。主語のサイズに対して、根拠の服が小さすぎる。

SCENE 02一人のスマホで、ファン全員が退場。

投稿者

ライブ最高だった。後ろの一人が演奏中もスマホを光らせていたのだけ残念。

シュゴデカバ

あのバンドのファンってマナー悪いんだね。

投稿者

ほかの人はルールを守っていたよ。

シュゴデカバ

身内だとかばいたくなるのは分かるけど。

ここが、この生態。

人数を訂正すると、今度は訂正した人が身内の代表になる。根拠は一席、結論は全席。

03 / 生態あるある

つい見入ってしまう、三つの癖。

  1. サンプル一件で全国調査

    身近な一人の行動から「この世代は」と結論する。調査人数は一名だが、発表の声量は全国放送。

  2. 反例は特別枠へ

    「同年代でも違う人はいる」と言うと「君は例外」。説を直すより、例外用の別館を増築する。

  3. 呼ばれていない代表を作る

    同じ属性というだけで、反論や弁明を求められる。本人が何もしていなくても、勝手に広報担当へ配属される。

04 / 見分けどころ・ひと呼吸

似ている話と、ここが違う。

見分けどころ集団の傾向を資料で検討する話と、一人の出来事で全員を決める話は違う。人数や条件を確かめたときに、結論も動くかを見る。

「その世代の広報担当に、就任しなくていい。」

自分まで責められた気になるのは、主語がこちらまで広がってきたからだ。属性が同じでも、見知らぬ人の遅刻について謝る役は回ってこない。

観察が済んだら、あなたの時間へ。

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02

必要な記録を残す。

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03

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